比叡山トレイル攻略法とレポート@鉄平塾(後半30キロ)
2019年05月04日※2024年3月更新
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比叡山トレイルレースのコース戦略的走り方、攻略法@鉄平塾(前半20キロ)
4/27(土曜)比叡山試走会後半30キロ
ここからは、いよいよ難関が続く後半!
2021年の年は滝寺が使えなく、仰木峠以降のルートは逆周り(反時計)となりました!
※こちらは中止になったので幻のコースとなりました
今年2023年は同じく滝寺は使えず、パラグライダー場も入らずにそのまま新しい切り開いた激下りトレイルを下り、ロードを少し逆走して林道を下って、滝寺の下から以前のコースと合流してロードを登って行きます。
◎根本中堂675m〜地蔵250m
(4キロ425mダウン)24キロ地点
※1キロあたり±100mの高低差があるとかなり急なレベル
2周目の後半は一の1周目大階段側には行かず、右に曲がり西塔エリアに向かいます。ドライブウェイを越える橋を渡ると階段の下りがある雰囲気の良い西塔エリアに入ります。(ここは階段の間に土が埋められて、段差が無くなりやや走りやすくなってました)
西塔エリアを抜けると、ドライブウェイ横の緩やかなアップダウンが続く京都一周のトレイルを駆け抜けます。細かな階段も多いですが比較的走りやすく唯一トレイルランニングを楽しめる区間かもしれません。それはつまり、この後の難関が近付いているということも言えます。
青龍寺と京都一周の分岐で左に曲がり、比叡山トレランレースの名物「地蔵下り横高登り返し」が始まります。
トレイルランニングの山の登りを楽に速く登る、走る技、テクニックと考え方
初めは走りやすい緩やかな下りの林道が続きますが、ここは飛ばさず惰性で脚を後ろに流すような感じで力を使わず下りましょう。青龍寺前の急な下りは慎重にブレーキを掛けずに、今度は脚を上げる感じで。
ガレ場の青龍寺から地蔵への下り
青龍寺を越えるといよいよ本格的な長いガレ場の激下りが続きます。
ここの走りが登り返しのキツさに直結します。
周りはここで飛ばす人も増えますが気にせず競わず行ってもらって、自分のペースでダメージを、最小限にして下りましょう。(下りで飛ばしてる人は登りでバテてあとで抜かせます)
トレイルランニングの山の下りを楽に下る速く降る走る技テクニックと考え方
◎地蔵250m〜横高山水井山790m
(4キロ540mアップ)27キロ地点
※1キロあたり±100mの高低差があるとかなり急なレベル
最大の難所横高山への長い登り
比叡山トレランレースの最大の難関「横高のつづら折れ+急登」がちょうど中盤の25キロ地点に待ち受けます。
ここでまだ半分か、まだ倍あるのか、という精神状態になるとかなり辛くなる区間です。
体力や脚的にも、暑さや補給的にも余力を無くすとリタイアが近くなります。
下りが全くなく永遠と左右に振られて登り続け、登っている人が死んだように歩いてるのが見えるため精神的に追い込まれます。
前へ進もうと大股になってパワーウォークするのではなく、小股で設置時間を短くピッチでパワーを使わずに一歩一歩前に上に進んで行きましょう。
つづら折れを登り切ると少し開けたところに盛り上がったエリアでもあるウォーターエイドがあります。ここでは毎年施設の大きなエイドがあるため人も補給も多く元気付けられます。この先は補給ポイントが少なくなる(次まで7キロ)しっかり補給して行きましょう。
ここの通過時間が遅くなると、ライトチェックがあり、点灯するライト(スマフォ不可)を必ず所持していないと前に進めません。
ここを出発すると根っこの生い茂った激登りが始まります。距離は短いのに300mで80m登ります!急登こそ手と体幹を上手く使って登れるため逆に脚を休められるとプラスに考えましょう。
一旦登り切ると直ぐに下りが一気に続き、45m下って直ぐに400mで70m登る水井山が続きます!
アップダウンの連続で無駄に脚を使わされますが、上手く登りと下りの脚を切り替えることが鉄則です。
キツイところこそ、見た目のペースは変わらないのに脚の使い方に差が出るのでいかに気を付けて進むことがポイントです。
「速くなくてよい、まだ半分だ、遅くなければいい、力を使わずに、とにかく前へ進んでいる」と言い聞かせましょう。
◎水井山790m〜大尾山680m
(5キロ、1.5キロ220m下り→3.5キロ120m登り)
32キロ地点
後半の最高峰である水井山を越えると急な下りがあり、そこから仰木峠までは前半走りやすく、後半はガレた下りが続きます。
つづら折れの下りは急カーブして無駄な脚を使わないように、アウトインアウトで緩やかに曲がるのがコツです。走りやすい下りは重力に任せるように、ニュートラルで身体を預けて休憩するような意識で。
案外足に来る登りが続く大尾山まで
仰木峠からは京都一周分岐で登りに入り、たまに急登があり、
この区間は急に周りのランナーが消えたように居なくなり、応援も少なくなるので寂しく1人で走る時間が来ることが多くなります。
もし、ペースが同じ人が近くにいれば後半は人の後ろに付けるのも楽に走る戦略の1つだと思います。
トレランの魅力はこういうところで、競っている選手は最大の敵ではなく仲間となるのです。
長い旅になるからこそ、競うことを忘れ同じ境遇を味わい感じ共に旅を共有する感覚。素晴らしいスポーツだと思います。
◎大尾山680m〜仰木3A540m
(5キロ、2キロ355mダウン→3キロ235mアップ)
38キロ地点
大尾山から400mくらいに進んだところから右に分岐して、ロープのある急な下りに差し掛かります。
ここは前の方ではまだ荒れてなく人も前後に少ないですが、ボリュームゾーン前後では荒れてきて滑りやすく前後に人が多くなるため詰まりやすく時間が掛かります。
手袋を付けてロープを掴んで大股にならず小股でチョコチョコと足滑りや転倒に気を付けて下りましょう。
そこを降りてもシングルトラックの木が生い茂ったテクニカルな下りが続きます。木を掴んでストック代わりにして下っていきましょう。
つかの間の最高の景色パラグライダー場
(一度開けたパラグライダー出発地に出て、ロードを少し下って湿地帯のトレイルを抜けると滝寺に出ます。)
※2023年は、このパラグライダー場に出ずに、そのままトレイルを下りロードに出ます。
このトレイルが激下りで切り開いたような道なので走りにくいかもしれません。
その後、ロードを少し逆走して林道を下って、
少し走りにくい荒れた林道を下ります。
その後、滝寺の下から以前のコースと合流してロードを登って行きます。
ここは最北部地域で湿気もあるためヒルには注意したいところ。止まったりしてると下から上から襲われてて知らない間に血が!ってことになりかねないのでたまに走りながらのチェックを、ってそんな場合じゃないかも知れません笑
滝寺下ではウォーターエイドがあり、少しの補給をしてからここからの登りのロードを次の仰木エイドまで頑張るポイントになります。
中盤にかなりきつい仰木までロードが続く難所
しかし、ロードに入った瞬間、絶句するほどの急登が続きます。
ロードなのに走れないと心も折れますが、無理せず歩いてとにかく前へ進むことを心掛けましょう。
大きなヘアピンカーブを越えるとやや平坦になります。
これ以降は少し緩やかな登りになり走れる区間となります。
ここでしっかりと走れるかが大切かと思いますので、歩き癖が付いてしまった人もここは走るんだと前に進みましょう。
歩く筋肉を使い続けると疲労も蓄積するし、時間が掛かります。
軽く走って全身の血流を流してリラックスするイメージで。
とは言っても、何回かの下りがあってもうすぐエイドがと思いつつも偽ピーク祭りで遠く感じますが、必ずエイドはあります!はやる気持ちは抑えて淡々と前に少しづつ進みましょう。
見晴らしの良い琵琶湖が一望できるヘアピンカーブを越えて少し下れば、仰木エイドに着きます。
ここでは地元名産の和菓子屋飲み物などがあり充実しているので楽しみにしましょう♪
◎仰木3A540m〜横川4A640m
(7キロ、4キロ300mダウン→3キロ400mアップ)
※以降はこれまでと同様
45キロ地点
※1キロあたり±100mの高低差があるとかなり急なレベル
仰木エイドから少しの林道アップダウンがあってから、あとは4キロの長いロードの下りとなります。
ここでは軽快にリラックスして下れることが大事になってきます。
この下りで脚が痛み出したり、上手く走れなかったら、かなり時間が掛かるし、この先は地獄になるでしょう。
ロードの走りやすい下りなので、フルマラソンのペースより少し速いスピードで走れたらちょうどいいかもしれません。
歴史ある棚田から元三六師道の雰囲気ある登り
仰木の棚田が見えて来たら折り返しはもうすぐで、トンネルをくぐって元三六師道の石碑の前で村の人が協力してくださった私設エイドがあります。
暑い時にミネラルが取れる紫蘇ジュースとか欲しいものがあって嬉しいですね。
そこを来た道を折り返すと登り返しのロードが始まり、降りてきたロードから分かれ林道のトレイルに入ります。
澤沿いの登りトレイルをある程度進むと、今度は左に曲がり急なつづら折れの登りにくい階段急登が始まります。
そこを抜けるとまたロードに出て、道路をくくるトンネルを越えてから急階段を越えると、横川エイドへと続く階段を下りて行きます。
この階段には左に手すりがあるので、寄って手すりを掴みながら登って行きましょう。
※下記は過去のエイド前ルート
石階段を登り切ったら横川中堂の建造物の間を抜けると、いきなり右にあるトレイルに入れと誘導されます!
この道真っ直ぐ行けばエイドやのに登らされます笑(知らない人は帰りに気が付きます。
位置関係が分かってない人は気付きません笑)
このトレイルが意外と曲者でエイドを目の前にして200mで30mほど無駄に登らされます。(往復の行き違いを防ぐため)
※ここで今年のコースと合流
トレイルの階段を降りると横川の第5最終エイドが待っています。
ここの最終関門がかなりキツイので注意が必要です。
しかし、ここを通過すれば歩いても完走できる時間配分となっています。
時間に余裕がある人は充分に休憩して補給を、目標タイムを目指している人や関門が危うい人はサクッと済ませて最後の難関に進みましょう。
ここの通過時間が遅くなると、ライトチェックがあり、点灯するライト(スマフォ不可)を必ず所持していないと前に進めません。
◎横川中堂5A640m〜根本中堂ゴール675m
(5キロ、3キロ280m下り→2キロ345m)
※1キロあたり±100mの高低差があるとかなり急なレベル
横川中堂エイドを出るとロードの参拝路を少し下り、先程の分岐で右に曲がると長い下りの林道が始まります。
前半やや舗装された走りやすく軽快な下りで、後半は徐々にガレて来て少し走りにくくなります。
ここでは最後の登りを頭において飛ばし過ぎないように安全に走って行きましょう。
最後の難関~根本中道ラストスパート
林道の下りが終わるといよいよ最後の登りが続きます!たった2キロ程度ですが、350mほど登り続けます。
まさに比叡山の修行道にふさわしい雰囲気のある、かつキツイ急登が最後の最後に壁となって待ち受けます。
通常のトレランレースは山のふもとから始まることが多いので、最後は下りになることがほとんどですが、比叡山トレランレースは山の上からスタートでゴールなので、最後が登りで終わる珍しく過酷なコース設計です。
初めは木の橋や沢沿いの歩きにくいシングルトラックのトレイルを登り、徐々に開けてきて右に少し曲がると開けた雰囲気のある林間トレイルになります。
ここは開けているのでルートはどこでも取れますが、歩きやすいルートを選んで進みましょう。
それが続いて左に曲がって行くと少しつづら折れの急登があり、それを越えると林道に出ます。ここはガレて段差が高い登りがあり、かなり疲労した脚には応えます。ても上手く使って乗り越えましょう。
そしてそれを越えるとついに最後の地獄の急登ロードが立ちはだかります!
左右に曲がり、壁のような急坂が目の前に続き、脚が止まります。
なんでこんな最後に!って思うかもしれませんが、もうゴールはそこです! 人が増えてきて応援が多くなると、第2エイドで寄った延暦寺会館前を通過して、最後の最後の急登!!
そこを乗り越えた先には!•*¨*•.¸¸☆*・゚
その先を言葉で表現ことができません。
それは人それぞれ見える景色が違うし、ここを乗り越えた人にしか見えない世界が間違いなく待っています!
それを目指して比叡山と言う修行道のコースをここまで必ず走り抜けましょう☆*°☆
◎50マイルは参照
実際に50マイルのコースを通して走ったことはありませんが、上記のゴール地点がまだ80キロのうちの50キロ通過地点となります。
しかも、関門通過時間が7時間30分です。
つまり、かなりのペースで50キロを通過して、あと後半の30キロをもう1回、廻ってきてのゴールです。
しかし、地蔵下りせりあい地蔵登り返しは2回目はカットで、ある程度のアップダウンのみの京都一周トレイルを進みます。
そして、2周目の最後の横川中堂エイドの関門時間がかなり10時間40分、そしてゴール制限時間が11時間30分です。
50キロまで余力を持って通過して、残りの30キロをペースを落とさずに走り通さなくてはならないのです。
だから、このコースの攻略法を常に頭において、ペース感覚、通過時間を慎重に考えて全体のレースマネジメントが大切になってきます!
50マイルの完走は恐らく桁違いに格別です☆
そのゴールの景色や到達した世界を味わいたいために多くの挑戦者が挑みます!まさに「鏑木毅からの挑戦状」この伝説の盾を手にすることができるでしょうか。
Facebookで「鉄平塾」と検索すれば、実際にトレランに特化した講習をしているページがありますので、
気になる方はページに参加してみてください。
また、比叡山を知り尽くした鉄平が生で攻略法をお伝えする、2023年も4月から比叡山トレランの特別対策編の試走会を実施予定しています☆
4/27(土曜)比叡山試走会後半30キロ
イベントに来て生で見てみてください♪
にアクセス。
モシコムのイベントページはこちら
↓
https://moshicom.com/user/61196/
☆トレイルランニングのプロ講師 Produced by 『トレラン鉄平塾』
https://teppeijuku-runninng.com/
☆鉄平が書いた六甲縦走の長編小説がネットで読めます
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