トレイルランニング下りの走り方で楽に走るテクニックと考え方
2018年12月04日トレイルランニングで一番声を聴くのは、「下りが苦手で怖い」と言うことです。
※2024年9月更新
平地のロードランニングでは、足元に障害物がなく( 多少はありますが)、あまり考えなくても、あまり 足を動かさなくても走ることが出来ます。
しかし、トレイルランニングは障害物が多く、 まっすぐ走ることはなかなか出来ません。
下りは「勇気」や「度胸」ありきではありません。
下りが苦手な人はそういう障害物があることに慣れてない、 経験が少ない、下り方を知らないと言うことです。
それがあって初めて余裕が生まれるから、「勇気」や「度胸」 が出せるのです。
◎下りは重力に逆らわず足を置く
下りは前への推進力と下への重力をうまく使って、 足は身体の下に置いていくだけってイメージで降ります。
足を身体の前に出し過ぎると、身体は後傾になり、 着地時にブレーキが掛かったり、 横方向に力が加わるので滑ります。
なるべくブレーキをかけず、足にダメージを受けず、 力を使わず降りるためには、 身体は後傾にならずに足は身体の下で着くのが大切です。
そうすれば、推進力と、重力に身体を任せ、足は着くだけで、 下りは休憩というイメージで降りることが出来て、 その後の上りで力を出せます。
下りで意識や無駄な力を使いすぎると、 下った後の登りが辛くなります。
下りはなるべく力を使わずに楽に
◎下りの足の着き方は設置時間を短く
足のダメージを受けない、 力を使わない方法は足の着地時の地面との設置時間を短くします。
着いたらすぐ離すという、忍者が水面を走る時に「 足が沈む前に上げる」のと同じイメージです。
設置時間が長いと、力も掛かってダメージも受けやすいし、 滑りやすく捻挫しやすいです。
◎着地の衝撃を膝のバネで吸収
身体は腰高にするイメージで、 膝を伸ばして着地するのではなくて、 着地の瞬間に少しだけ曲げる感覚です。
設置した瞬間に膝のバネで、 サスペンションのように衝撃を弱めて、 身体全体の体幹を通じて頭の上から地面からの衝撃を上に抜くイメ ージです。
着地で膝のサスペンションを上手く使う
決して足先や膝だけで衝撃を吸収してはダメです。
足の着き方は下りの場合、前側の外側が有効です。
股関節をやや開いて、 身体の下で足先の外側から着いてから足裏全体をついていくイメー ジで、 土踏まずと足首とひざのバネと股関節の全てのクッションを使って 衝撃を緩めます。
一部で受け止めるとそこだけに衝撃が加わるため、 ダメージが大きくなります。
◎着いた後の足の動き
着地したその後の足の動かし方は2通りあります。
これは向き不向きありますので好きな方法で。
僕は坂の角度や地形によって変えてますが。
1つ目は
着いた足を後ろに流す。
蹴らなくても下っているのでスピードを力を使わず維持出来ます。
蹴る力をほんの少し加えるだけでも、 これでより推進力を得られます。
走りやすいトレイルの下りや、ゆるい林道の下り、 ロードの下りが有効です。
もう1つは角度のあるキツい下りの場合に有効で、
着いた足をすぐに上げる
ブレーキをあまり掛けないで、 身体で衝撃を受ける前に着いたらすぐに上げてしまうやり方です。
地面が濡れててぬかるみや、濡れた木や岩場や鉄板では、足を地面に置く時に横方向、水平方向に力が加わると滑ります。
なので、足はなるべく真上から真下に下ろし、ブレーキをかけず、経験者は後ろに蹴らずに真上に引き上げてきます。
◎下りは目線とイメージの先読み
これらの基本的な足や身体の使い方を前提に、 下る前に地形を読むことが大切です。
着地する地面しか見ておらず、 下ばかり見ている人はスピードが上がりません。
次から次に来る地形の変化を、 狭い視野ですぐに対応しなければならないからです。
そうならないためには、 下る方向の先をあらかじめ見ておくことが大切です。
先を見ることでどういう地形かを事前に情報としてとらえて、 どういう風に足を置いて身体を使うのかを先にイメージしておきま す。
先を見て足の着き方を想像する
スピードのある中で動作していく技術(車の運転、 スキーのモーグル、スクロールのテレビゲーム、 ゲームセンターのリズムゲーム等)は全て、 先読み力が最も大切です。
◎まとめ
下りは『総合力』です。
あとはこれらのことをすべて踏まえて、 頭で考えたように身体を動かせるかです。
また、いろんな地形での着地時のバランス感覚、 修正能力が必要です。 そのためには身体の体幹や筋力の強さと柔軟性、バネが重要です。
これら全て兼ね備えたうえで初めて「勇気」や「度胸」 が生まれるのです。
下りの基本もないまま、無謀な「勇気」や「度胸」で下れば、 必ず大きな怪我をします。
下りで出すスピードは自分でコントロール出来る最大の6、 7割程度で余裕を持たないといけません。
下りを上手く、速くなるためには、基本の考え方と、 コツコツとした練習と経験が必要ですね。
しかし、このように言葉で説明しても、実際に目で見てやってみないと分からないですよね。
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