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【鉄平塾】トレイルランニング走り方教室と健康法の学びブログ

〜運動と健康の理論的な研究~

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フィットネスファティーグ理論は超回復モデルを使った理想のトレーニング

2019年01月15日
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この記事はトレランアカデミーとトークショーで学んだことです
 
ここでは、ランニング練習に関する効果と回復の理論に付いて書いています。
※2023年10月更新
 

◎絶好調でレースに臨むためのトレーニング管理学

 
龍谷大学のスポーツサイエンス学科の長谷川教授からとても理論的なお話を聞けました。
それをここでは少し噛み砕いて分かりやすく解説します。
 
昔の旧ソ連のスポーツ科学で、「超回復モデルと言うものがありました。
 
これは筋力トレーニングやランニングトレーニングを考えて理論的に実施している人は、当然知っている有名な理論です。
 
 
ある一定上の高強度のトレーニングを行い、一定期間の休息を設けると、トレーニングする前よりも能力が向上すると言う理論です。
実際には、壊れた筋肉をアミノ酸と糖質と栄養素で修復される時に、元の筋肉以上に成長すると言われていますが、理論的には筋肉細胞中の最大貯蔵グリコーゲン量が増大するため、最大エネルギー量が増えるのです。
 
 
ただし、このトレーニングは日常の強度以上であり、潰れるほどの高強度であってはいけないようです。
 
この超回復して上がったタイミングで、次また戻る前に次の超回復トレーニングを重ねていくことで、経過時間ごとに長期的に能力を向上させていくのです。
 
 
では、いったいどれくらいのトレーニングをすれば、どれくらいの休息が必要なのか?
 
それが自分の感覚的な疲労から感じてだいたいでやっている人が多いと思います。
 
 
それをその感覚を全て数値化し、グラフ化で見える化することで、いつどの強度のトレーニングを重ねて、レースに向けてピークを持っていけばいいのか、を理論的に行うための手法が今回紹介されていました。
 
 

◎フィットネス-ファティーグ理論(F-F論)

英語表記では、「fitness-fatigue model」
 

パフォーマンスはフィットネスからファティーグを引いたもの

 
Traininng(Input) → Performance(Output)
 
トレーニングと言うインプットを身体に入れれば、それがパフォーマンスとしてアウトプットされます。
これが能力の向上となります。
 
このパフォーマンスフィットネス(運動効果)からファティーグ(運動疲労)を引いたものです。
 
 
 
最初は運動効果より疲労が大きくなりますが、それが次第に小さくなっていき、あるところで運動効果の方が大きくなる点が来ます。
 
この時期が超回復した時期で、このタイミングでまたトレーニングを積み重ねると言うものです。
 
 
計算式は以下の公式を使っていました。
 
N(t)=N0e-t/τ
 
N(t):t日後の値
N0=TRINP(運動効果係数)
e=2.7182818…(指数関数)
τ=時定数(タウ)
この式から考えられることは、フィットネスもファティーグも時間経過とともに指数関数的に、eの逆数にまで減少していくと言うことです。
 
 
これが分からなくても、数式表とグラフの入ったエクセルを下記よりダウンロードできます。(PC用)
 
講義では過去のターザンを買わないといけないと言っていましたが、ネットでありました)
 
 
これをダウンロードして、値を自分なりに変えて作成したのが下記のグラフ。
 
 
 
ある一定の運動強度のトレーニングをすると、フィットネスは向上しますが、同時にファティーグが増えます。
 
日数が経つとどちらも減少していき、ある地点でパフォーマンスがマイナスから0を超えてプラスになります。これが超回復のポイントです。
 
ただし、日数が経ち過ぎると次第に低下しまいます。
 
 
この運動強度はいろんな係数をかけたTRINPと言う値となっていました。
 
その強度は、ペース×距離×(心拍数)×天候×路面(累積標高)となっていました。
 
 

◎fitness-fatigueの理論の利用

 
これを繰り返し効果的なトレーニングを行うとして、自分で数値を入力していくと、下記のようなグラフになりました。
 
 
これを「畳み込みの積分」と言って、これまでのパフォーマンスに積み重ねて各トレーニングの効果が足されていくことで、「超回復の理論」のモデルによって能力が向上していくのです。
 
エクセルでは =N0+N(-1)*EXP(-1/τ)
 
 
このように考えてトレーニングを行い、目的のレースに向けて疲労を溜めないようにパフォーマンスを上げて調整していくのです。
 
 
逆に、よくありがちな、トレーニングをし過ぎて、疲労が抜けないまま続けるとどうなるのか?
 

トレーニングの強度を疲労度を考えて調整する

 
高強度のトレーニングをし過ぎたと仮定して、数値を入力すると下記のようになりました。
 
 
このようにせっかく効果を得られても、疲労の方が大きくて、パフォーマンスは低下していきます。
 
 
これが、頑張って練習しているのに、しんどくて結果が出ないパターンです。
 
こういうマイナスのパフォーマンスの状態では怪我や故障が起こりやすいのです。
 
 

◎実際の利用には自分用に調整

 
このようにこれを使えば、練習の内容を可視化して、効果と疲労とパフォーマンスをリアルタイムで見ることによって、練習内容を調整しながら、絶好調で目標のレースにピークを合わせていくのです。
 
ただし、実際試しに使ってみて、このグラフや計算式を理解してエクセルを使いこなせないと、なかなかこれを利用するのは難しいなと感じました。
 
 
この式に含まれる様々な係数は個人差があり、練習強度や効果や疲労は人によって異なるため、自分に合った数値に調整しなければ理想的なグラフは出来ません。
 
でも、自分に合った理想的なグラフが作成出来たら、目標のレースに合ったピーキングや、数値的な疲労や調子のバロメーターが把握できるので、これは本気で取り組む人達にはとても有効的なものだと感じました

 

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