東日本大震災2日後に結婚式を行って翌日から一週間でヨーロッパ旅行に行った話
2021年03月16日2011.3.14(10年前の今日)
東日本大震災から3日後…
前日に結婚式を終えて、次の日からヨーロッパ新婚旅行が決まっていた。
正直こんな時に、、、って思ったが。
「日本のことなんて忘れて、考えんと新婚旅行楽しんでおいで~~♪」
って言われても簡単にそうはいかない・・・
と言うこともあり、当時の僕はヨーロッパに行ってまで何をしたのか??
その当時の日記が、mixiに残っていたので、ここに転載します。
小説風に書いているけど、ノンフィクションです。
10年前から、こんな文章書いていたのか!と自分でも驚き(笑)
暇な人は長いけど、一気に読んでみてください♪
☆2011.3.14(月)
ヨーロッパに来ても、ネットが出来てミクシーが出来るだけに、日本の情報はみんなの日記やつぶやきで汲み取れる。
みんな、すごいいろんな情報発信してるし、何かと動こうとしてる。
そんな時にって、やっぱり考えてまうのが、日本人の生真面目なとこなのかな~
で、僕はオランダで何が出来るか考えた。
チリやハイチで地震が起きた時、日本でもいろんな募金運動が起こった。
「遠く離れた地でも同じ人間を助けよう」という心が人間にはある。
それは、日本に対するオランダ人はどうかと思った。
なら、試してみよう。
オランダで日本人が募金活動をやって効果があるか・・・?
オランダの駅前のコンビニ的なとこ行ったら、新聞の1面は各紙、日本の地震のことだった。
無残な津波後の壊れた町の写真。。。
駅前で、
「Please cooperate donations for the
Mega earthquake victims at East coast of Japan. 」
って看板掲げて、募金入れ持って立ってた。
かなりの通行量があるにもかかわらず、かなり素通り。
ちらって見る人はいるけど、それでもスルー
30分くらいやって、オランダではサッカーで日本とそれなりにかかわりがあっても、
やっぱり地震とか経験ないし、共感とか同情とかしないんだろうな~って思った。
そんな時、1人の若い女の子が僕の前を通り、うろちょろした後、戻ってきた。
「I know」って言った。
そして、1ユーロを入れてくれて、「Good Luck」って言ってくれた。
ちょっ!涙出るくらい、マジ感動した!!震えた!
諦めかけてた時やったから。
んで、ぼくはオランダ語で「Dank u 」と返し、強く握手をした。
数百人は通り過ぎたが、その中でも1人はいるんだって思った。
だから続けた。
それから、ちょこちょこ入れてもらえるようになった。
100人に1人くらいかな。
大量の人が流れてきたときはスルーする雰囲気
逆に人通りが少なくなったときの、1人の人のほうが入れてくれるみたい
人の善意行動の習性なのかな
1日目は2時間くらいやって、収穫はたったの7ユーロ50セント。
こんなものかな~~~と
☆2011.3.15(火)
2日目は胸にこの看板を掲げて、観光してた。
結構注目は浴びるものの、ほぼスルーやね
そして、風車の村に向かうときに会った台湾人の女の子に話しかけられた。
それを気にお互いの話を英語でした。
独りでヨーロッパを旅してまわっているのだとか。
日本にも来たことあるよ!って嬉しそうに言っていた。
で、思い切って、
「We need money,one coin plese」
って言ったら、ごそごそとカバンを探し出し、巾着袋に入った、大切であろう、あるだけの小銭を全部入れてくれた!
すげー感動!!!
帰りにも、オランダ人の子供たちが立ち止まって、あんまりしゃべれなさそうな英語で話しかけてきた。
「zabbaan? tuunami??」
とか言ってる。
「I have a little money」
とか言いながら、数十セントくれた。
津波の被害のことは遠く離れたこの地の子ども達まで伝わっているようだった。
そして、その看板を掲げながらその後も歩いてたわけだが、
ほとんどの人が、ちら見するか、ん?って感じの顔してすぐ通り過ぎるか。
わかり難いんかな?って思った。
だから、夜は文面を単純にした。
「Plese help Japan!!
For the earthquake, we need money」
として、オランダ語の新聞も持ってやった。
☆2011.3.16(水)
すると、昨日より確実に増えた。
中には5ユーロ札を入れる人もいて、
3日目は合計14.8ユーロ集まった!!!
行動を起こせば意外と出来るもんだなとこの日本人のほとんどいない海外で実感
明日からも続けて、フィンランドでもどうなのか試してみよう!
最後にまとめて両替所で札にして、日本に戻ってから円に換えてそのお金を全部募金しよう。
どこに募金するかはちゃんとした選択は必要やね。
自分1人の行動で、自分1人だけのお金を募金することもすごく大切なことやと思う。
でも、結局は金額とか募金する人の数ってよりも募金って人の気持ちなんよな~~
僕らが何ぼがんばって、数百円募金したとしても、スポーツ選手や芸能人などの有名人が数千万円募金したとしても・・・
金額が大きいからといって、それには気持ちの上ではどっちが大きいかは定かではない。
だからこそ、僕は試したい
どれだけの外国人が日本のために力を貸してくれるのか。
そして、この日本から離れたこの海外で、外国人の気持ちを日本に届ける役目を果たしたい。
そんな人は僕が初めての日本人かもしれないし。
☆2011.3.17(木)
そして、今日もオランダで最後の募金活動を
収益は昨日より少ないけど、8ユーロ50セント
最後、10分くらい地元のおっちゃんにいろいろ言われて、
何とかいろいろ説明したけども説明しきれず、
「あなたのやってることは意味ないよ」的なことを言われてた。
端的に日本語で言うと、
アムス人「お金は持ってるのか」
てぺ「自分のお金はあります」
アムス人「どこに泊まってるの」
てぺ「あそこのホテルです」
アムス人「なぜあそこに泊まっている」
てぺ「旅行でアムスにきてます」
アムス人「君がここでお金を集めても、ホテル代がかかってるから意味ないだろ」
てぺ「私は旅行で来てますが、ほかの日本人のためにお金を集めてます」
アムス人「もし私が君に1ユーロ与えたとしても、そのお金はどうするの」
てぺ「日本に帰って日本円に換金して、日本に与えます」
アムス人「でも、君は結局それより大きなお金を使ってるから意味がない」
てぺ「I understand,but・・・・・」
これ以上説明出来んかった・・・
もどかしい~~~
他にも昨日は日本人に、「ちゃんと情報わかってやってます?」って聞かれた。
「わかってやってますけど。日本から来たし・・・」って言うと「あ~っそう・・・」ってどっか行った。
おそらく、オランダに住んでる日本人が日本の地震を当てにお金巻き上げてるんかとでも思われたんかな・・・
昨日ああいう風に書いたものの、僕のやってることって意味あるんだろうかって思えてきた。
募金って深く考えると難しいよね・・・・
募金活動って、自己満足とか偽善っていう風によくたたかれる。
そうかもしれないとも思う。
でも、僕は昨日言ったように単純に考えて、
外国人の日本に対する気持ちを伝える役割を果たしたい。
それだけなのだ。
明日からもフィンランドで続けよう
☆2011.3.18(金)
そして、また夜はフィンランドに来て募金活動を
オランダでは駅手前の入り口でやってたから、そのまま駅に入るスピードでスルーする人が多かった。
だから、今度は駅構内の店とか並んでたり、電光掲示板があったり、待ち合わせする場所があったりする中でやってきた。
こういうのやるといろいろ人の習性がわかる。
何か書いた紙を持った僕を見つけると、電光掲示板を見るふりして、5m離れて止まる。
そして、ちら見、さらにちら見。
5度見くらいする。
なぜか絶対5mの同心円状に離れて止まる。
あとは通り過ぎて、何かを忘れた振りして戻ってきて2度見する人が多い。
新聞記事の悲惨な写真を見て、お金は入れてくれないけど
「オー・・・」と感嘆する人も多い
募金してもらうことがすべてじゃない。
こうして、日本人が外国の地でその現状をリアルに心に伝えることが必要。
外国のニュースがメディアを通して右から左に流れていく中で伝わるのではなく
そして、今日はうれしい習性の発見が。
良心行動の連鎖反応
とある、4人の高校生くらいの仲間たちの1人が僕の持ってる紙を見つけて、止まり他の子らに声をかける
なんやかんや4人が話し合ってる。
そして、1人がお金を入れる
んなら、他の3人も入れてくれるのだ。
これってすごいことやと思う!
1人が動けばみんなが動く
人の力は凄い!
でも、1人やとなかなか近づいてきて入れるというのはしないという習性が人間にはある。
昨日の習性でもあったように集団の中の1人はなかなか行動に起こせない。
だから、1人で来て入れてくれるのはある意味、勇気ある人やと思う。
まぁ、全く知らない海外に来て、独りで立って募金を募っている僕が言えることではないことだが(笑)
善意行為って、1歩の行動する気持ちだけなんやな~と実感。
僕は入れてくれたら必ず、現地語で「ありがとう」と言う。
オランダなら「ダンキュ」
フィンランドなら「キートス」
それがその人と僕とをつなぐ気持ちの架け橋だから。
その気持ちは大切にしたいこと。
☆2011.3.19(土)
最終日も飛行機が来る時間までフィンランドで募金活動。
海外で募金活動をすることでいろんなことがわかる、伝わる、感じる。
この行動で何か少しでも世界が動くといいな~
結局、オランダ、フィンランドで合計6日間12時間近くで、57ユーロ25セント集まった。
海外旅行にまで来て、1日2時間募金活動。アホか俺?
日本円に換算すると、今のレートで6200円くらい。
別に1人で6200円くらい、募金することも出来る。
でも、その自分だけの6200円というお金とオランダとフィンランドという異国の地で募金して集まった6200円では金額はまったく同じでも、その意味がぜんぜん違う
それはもちろんそのお金だけじゃ伝わらないし、
実際、昨日、イチローが募金した1億円と比べると話にならないくらい少ない金額やし、
自分でさっと6200円財布から出せば簡単なことやけど、
そうやっていろんな人の気持ちを受け取った6200円の集まりというのは計り知れない気持ちが詰まってるはず。
じゃないと、いろんなことを忘れて羽を伸ばしたい新婚旅行中にこんなことしない。
一緒に来た妻にも迷惑かけた。
毎日、夜遅くまで1人で待たせて、何か事件に巻き込まれたんじゃないかと心配かけたこともあった。
でも、震災2日後に式をしなければならなかったことと気持ちは一緒。
そのときだけ、そのことの情報ばっか飛び交い、そのことの義援行為や情報の拡散ばっかりだった。
日本全体が暗く沈んで、みながそのことばかり考えていなければならない雰囲気やった。
日本人って周りに流されやすい。
人の意見や情報を、ただただ受け取りそれをいいことかのように広げることも見てて多い。
でも、自分の意見を持つことや、自分1人で行動することってすごい大切やと思う。
そして、世の中が確かに暗いニュースばかりが流れる中、楽しいことや幸せなことをつぶやいたり日記書いたりするのがタブーな雰囲気もある
まぁ、著名人や政治家たちの失言は確かにたたかれるけどね
どこどこ行って来た~、何なにしてきた~、親戚のとこの子供が生まれた~、結婚式行って来た~
つぶやこうよ♪
でも、僕は結婚式前日でも言ったし、そのときにいろんな友達にも言われた。
「こんなときだからこそ幸せなニュースが人の気持ちを心から救う」
阪神大震災のときに復興のきっかけとなったのがまさにそれ。
地元の神戸新聞ははじめは悲惨な写真ばっかり載せていた。
けども、これじゃ神戸が暗くなるといって、瓦礫から救出されたとか、避難所で赤ちゃんが生まれたとか、
明るいニュースを流していこうって行動した。
人はこういうことに本当に心を救われると思う。
物もお金もライフラインも確かに必要。
でも、その基盤となっているのが人と人を支えあう心だと思うのだ。
以上
当時の原文まま
▶
トレイルランニングと健康の学び研究所
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