ゴジラ -1.0/C(モノクロ)のストーリーの背景に伝えられるメッセージ考察
2024年01月24日『ゴジラ -1.0/C』
2023年11月3日公開(アメリカ同年12月1日)
TOHO・ROBOT制作、山崎貴監督(VFX・脚本)
※VFX(視覚効果は『白組』が制作)
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◎特攻で生き延びた敷島にゴジラ現る
昔の東宝のモノクロのロゴで始まり
小笠原諸島の大戸島
故障したゼロ戦をなおす不時着場
戦争末期のゼロ戦で故障したフリして大戸島へ逃げた敷島
整備した人たち、橘もそれが分かった
だが、敷島は母との約束「必ず生き延びて」を守るため必死だった
モノクロで広がる目の前のスクリーンは、
空が白く明るい、山が黒い、海も黒い、白黒の肌色がない顔がある意味鮮明
深海魚が浮いた日はゴジラが来る
モノクロの暗闇のゴジラの存在がより浮き出て迫力と恐怖が極み立つ
橘に命令され敷島はゼロ戦の20ミリを打とうとするが、存在が目が怖すぎて打てない
敵う生物ではないと悟り、打っても反撃にあう恐怖で怯む
音楽が背筋を凍らせる
島の弾丸で応戦したが歯が立たない
唯一、口の中への弾丸にひるんだ
敷島、橘以外は殺される
◎再び太平洋に現れるゴジラ
1945年、終戦
廃家と化したセットがリアル
母と父は空襲の被害で亡くなっていた
自分は生き延びたのに
子供をあづかる
その子もあづかった子で、親代わりの若い女の人典子
空襲の被害にあった母親から「あなたは生きて」と告げられる
なんの身よりもない3人が暮らす
だが縁はある
共に暮らす日々が始まる
敷島は戦争の後始末の仕事
死の危険はあるが高収入
「死んではいけない」と典子に言われ、
二人を守り、夫や娘とする覚悟が芽生える
アメリカ海軍がやられる
戦隊の残り皮膚には放射能
台風のように関東に近づく予想
この国は変わらない。情報統制。
「予想される大混乱の責任を取りたくない」
それは今の時代も、日本とアメリカの関係も変わらない
日本に起こる被害の国の対策と民衆の葛藤が描かれている
仕事の船で仲間たちと足止めに向かうが、
機雷投下も銃も効かず
追うゴジラVS逃げる新生丸
途中でモノクロのだったことを忘れるくらいの迫力
色がリアルを表現するとは限らない
大型艦隊船、高雄が来るが逆に怒りを買い粉砕
しかし、どこかに行ってしまった
「生き残った人間はどんなことがあっても死んではいけない」
「もう終わりにしてもいいですか?もう一度生きてみたいんです」
◎ゼロからマイナスへ(-1.0)
東京湾にまた現れる
典子がいる銀座方面へ上陸
攻撃される昔の東京の街がリアル
建物や電車の中の傾きの再現が見事
昔のモノクロ映画では映像化できない技が詰まってる
典子が乗っていた電車が襲われるがポールに捕まり川に落ちて助かる
敷島が助けに来る
国の戦車の銃弾も葉が立たない
国会議事堂に放射砲を放ち、核兵器を想像させるキノコ雲が立ち表し、その爆風で飛ばされた典子、助けられた敷島
ゴジラは攻撃を受けると回復させるために、海へ帰るよう
また生き残った
しかし、大災害となった東京の街
戦争で何もかも失ってゼロとなった日本に、マイナスとなる再び負の惨劇
元海軍によるゴジラ駆除の作戦
軍事行動はアメリカの服従の元、できない
フロンガスで沈め海の圧力で殺す「海神(わだつみ)作戦」
敷島は戦闘機で戦う覚悟
「俺の戦争は終わってない」
試作機震電(シンデン)か見つかったが、整備不良
元整備士の橘を探す
見つかった橘に、口の中への攻撃に弱いことを明かす
爆弾を搭載した戦闘機で口の中へ突っ込む
それは特攻という覚悟、あの島での償い弔い
ビキニ環礁における原爆実験で体を焼かれたゴジラが、再生能力を発揮しながらも放射性物質の影響で変容し、巨大化してしまった
戦争時代、この国は命を粗末にしすぎた
民間人を戦力に、脱出装置のない戦闘機、特攻
犠牲のない作戦は無かった
「今度こそは役に立つ」
犠牲を一人も出さない作戦
◎ゴジラの正体と未来を生きるための戦い、
飛ぶ前の敷島の手が再び震え
「生きたいようです」
予想より早くゴジラが上陸してしまい、敷島の戦闘機で再び海に誘導
放射砲再生との時間の戦い
作戦をギリギリで実行し、深海に沈めるが生きている
予備作戦で再浮上も圧力に屈しない生物
いや生物ではないのか?
同じ船の仲間水島たちが助けに来る
引っ張って再浮上させるが、死んでおらず
さらに、放射砲を打つ時に敷島の戦闘機が口に突っ込む!
見事に戦闘機ごと口の中で爆発し、ゴジラは倒れる
脱出して無事にパラシュートで、敷島は空の上からゴジラを見下ろす
そして、戦争を終わらせたことと戦ったゴジラに対して、敬礼。鎮魂。
博士の作戦よりも自分の直感が当たった
そして、脱出装置を組んでくれた橘に感謝
何かのために死ぬこと、何かのせいで死ぬことは、最悪の結果だ
明子をあづかっていた電報を受け取った澄子が来て、典子が生きていることを告げる
典子は命からがら生き延びていた
一番泣けた感動の再会シーンだが、首筋に、黒い小さな痣のようなものが這い上がってきた
放射能の跡なのか、ゴジラの細胞の爪痕なのか?
その力で自己再生能力で生き延びられたのかもしれない
だが、ゴジラと言う怪物は放射能で成長し、放射能をまき散らす人間が生んだ怪物だった
野田博士が「ゴジラは他の個体に」と言っていた
その後、また新たに現れるゴジラシリーズへと続く
核兵器実験による放射能でのゴジラの細胞の巨大化
これは核兵器や原子力施設の警告をなしている。
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