アルミニウムの利用実例~汗臭取りからリサイクルまで
2019年06月26日アルミニウムは元素記号が「Al」で13番目の3価のイオン「Al3+」となりやすい13族の元素です。
鉱石から採掘されたボーキサイトから酸化アルミニウムとしてさらに還元して得られます。
この反応にはかなりの電力が必要で、コストが掛かるため、リサイクルが多く利用されているのです。
また、ボーキサイトは地球内にも多く、地殻を構成する元素としては酸素、ケイ素に次いで3番目に重量が多い元素となっています。
アルミニウムの利用は多岐にわたり、飲食用の容器に、一円玉、乗り物や建築の外壁に使われています。
◎アルミニウムの歴史
アルミニウムは昔、単体では利用されておらず、ミョウバンとして、薬や防火剤として使われていました。
※参照Wikipedia
それから1800年ごろに、そのミョウバンから酸化アルミニウムの単利に成功し、
1824年にはついにアルミニウムの単離に成功し、その光沢あるものを「alumain」と呼んでおり、のちにアメリカで「aluminium」と命名したのです。
アルミニウムの性質は、良い熱伝導性・電気伝導性を持ち、加工性が良く、金属としては軽量であるため、広く用いられています。
また、表面にできた酸化皮膜により内部が保護されるため高い耐食性を持っています。
このアルミニウムに銅とマグネシウムを加えた合金は「ジュラルミン」と呼ばれ、軽くて硬度がありケースや防壁材として使われています。
◎アルミニウムの消臭効果
アルミニウムの構成粉末として、ミョウバンがありますが、これは硫酸アルミニウムカリウム(AlK(SO4)2・12H2O)の正式名称があります。
化学実験として、粒の大きな結晶として、燃やしたり反応させたりして利用されていることでも聞いたことがあるかと思います。
実はこのミョウバンには消臭効果があるのです。
このミョウバンを乾燥させたものは「焼ミョウバン」と呼ばれています。
アク抜き、煮崩れ防止、ナスの色止めといった料理や、切り花を長持ちさせる添加粉としても用いられています。
そして、汗やニオイを抑える効果があるのです。
◎ミョウバンの3つの効果
①水に溶けると酸性
ミョウバンが溶けた水溶液は酸性の性質を持っています。
汗で皮膚に塗っているミョウバンが溶けると、皮膚が酸性となることで表面の雑菌の繁殖が抑制されます。
②血管収縮
皮膚に塗ると、汗腺が閉じられることで、臭いの元となる汗が出にくくなります。
③消臭効果
ミョウバンには化学式で示す通り(AlK(SO4)2・12H2O)、アルミニウムとカリウムの金属イオンが含まれており、臭い成分と結合することで臭いの元を断ち切ります。
ミョウバンは料理にも用いられるくらいなので、人体への害はないと考えられます。
最近では「デオドラント」として、体臭や汗の臭いを防いだり、取り除いたりする薬剤、制汗剤として広く商品が売られています。
実は、すでに古代ローマ時代から制汗剤として使用されていたという歴史があるものです。
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